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無機元素分析の前処理法についてご紹介

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樹脂およびセラミックスなどの分析をご要望のお客様

微量不純物分析をご要望のお客様

揮発しやすい元素の分析をご要望のお客様

測定対象試料中の無機元素の種類や含有量を評価する際には、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-OES / ICP-AES)、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)、原子吸光分光分析(AAS)、などの分析機器が用いられます。

試料が固体・粉末状の場合には、前処理を行い、試料を溶液化する必要があります。

一般的な前処理方法のご紹介

前処理方法には、フッ素樹脂製や石英製、ステンレス製の分解容器(密閉容器)の中に試料と酸を入れ、容器ごと加熱する密閉系と、ビーカーやルツボの中に試料と酸を入れ、ホットプレートや電気炉等で加熱する開放系があります。

弊社では各種試料に対応しております。お気軽にお問い合わせください。

密閉系

マイクロ波分解
マイクロ波分解
加圧酸分解
加圧酸分解

開放系

湿式分解
湿式分解
(ホットプレート分解)
乾式灰化
乾式灰化
ケルダール分解
ケルダール分解
溶融分解
溶融分解

上記の各種方式により試料を分解し、溶液化

試料の溶液化

分解溶液


ここでは、無機元素分析の前処理法として汎用的に用いられているマイクロ波分解(マイクロウェーブ分解)についてご紹介します。

マイクロ波分解(マイクロウェーブ分解)の原理

耐薬品性に優れたフッ素樹脂製や石英製の分解容器(密閉容器)に、試料と試薬(酸)を入れ、マイクロ波を照射します。マイクロ波のエネルギーを試薬が吸収し、エネルギーが熱に変換され、分解容器内の温度と圧力が上昇します。高温、高圧の状態で試薬が作用することで、試料の分解が促進され、分解時間が短くなります。

マイクロ波分解(マイクロウェーブ分解)原理イメージ図

マイクロ波分解の原理イメージ図

 

また、完全に密閉された容器内で分解が行われるため、外部からの汚染を防ぐことができる上、揮散しやすい元素(ほう素、セレン、ヒ素、水銀、など)の前処理方法に適しています。

特徴

  • 完全密閉系の容器内で前処理されるため試料の汚染が回避できる。
  • 揮散しやすい元素(ほう素、セレン、ヒ素、水銀、など)の分析に適する。
  • 難分解性樹脂やセラミックスなどを短時間で分解できる。
  • 少量の酸類で分解ができる(ブランク値の低減、環境への負荷が小さい)。

適用例

  • 樹脂、電子機器などのRoHs分析
  • 鉄鋼、貴金属、メッキ液等の金属試料の分析
  • チタニア、ジルコニアなどセラミックスの分析
  • 食品中の有害元素など金属分析
  • 臨床および生体試料中の微量元素分析
  • 医薬品中の微量元素分析
  • 環境試料中の微量元素分析

 

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