Picarro Surveyor
Picarro Surveyorは車載型メタンガスセンサを用いたガスパイプライン点検システムです。
高感度なレーザガスセンサーを搭載した車を運転することで、作業員が徒歩で実施する従来の検査と比較し、 効率のよいパイプライン点検が可能なシステムです。
ガスを供給するガスパイプラインは、メタンガスセンサーを携えた作業員がその上を歩く方法で、点検が実施されています。
そのため、人の歩くスピードでの検査であるため、検査に時間がかかっていました。
これに対し高感度なセンサーを車に搭載することで、従来方法より格段に効率よく高感度にガスパイプラインの点検が可能な手段として、法定点検の補完として運用が開始されています。
車載型ガス測定システム
米国のPicarro社が車載型メタン検知サービスを構築し、アメリカの6つの州、カナダ、フランス、イタリア、オーストラリア、スイスなど各国で既にガスパイプラインの点検手段として採用されております。
NTT-ATは、日本の道交法や電波法を遵守して運用するため、本サービスを構成する車載型メタンガスセンサーハードウェア(図1)と、データを保存し解析するクラウドサービスのカスタマイズを行っています。
サービスの特徴
CRDS技術を用いた高感度レーザガスセンサ
高速で走行する車からガス漏れを検知するためには、高速かつ高感度なセンサーが必要となります。ガスセンシング向けレーザーの高感度化をCRDS技術により実現しています。これにより最高時速65kmの運転でも、道路から風上側数十mの範囲にある小さなリークを検出します。
空気中のメタンガス濃度をppbオーダーレベルで高感度に計測可能です。従来の徒歩による計測方法に比べ、短時間でかつ高感度に点検できます。また、車を走行しての点検であるため、雨や雪などの悪天候時でも点検を実施することが可能です。
ガスリーク地点が存在する可能性が高い範囲を絞込み
クラウドを介した高度な解析技術と優れた可視化ツールを利用し、リアルタイムで漏洩地点や、ガス源、地図情報等を提供します。これにより、調査範囲の絞り込み、徒歩でのさらなる調査が必要なリーク場所の特定が可能です。もちろんデータ解析結果は現場の調査員だけではなく、管理者側へも共有されモニター可能です。
データ解析出力
- メタンガス濃度
- センサで検出したメタンガス濃度を表示します。
- ガスリークが存在する領域(LISA:Leak Indication Search Areas)
- 風向風速から解析したガスリークが存在する確率が高い領域を扇型で示します。
- 車の走行軌跡
- GPS情報をベースとした、車の走行ルート青線で地図上に表示します。
- 検査済領域(FOV:Field of View)
- 風向・風速の計測結果とメタンガスプルームを収集し、クラウド上にて解析することにより、本システムの走行により検査したことになる領域を算出し、地図上に表示します。
- メタンガス諸元
- メタンガスに含まれるエタンガスの含有率から、メタンガスが天然ガス由来のものなのか、農地や腐敗物などから発生したものなのか、あるいは自動車の排気ガスなのか判別することが可能です。
パイプラインのメンテナンスの優先順位付けなどの意思決定をサポート
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