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収束電子線回折(CBED)法によるGaNの極性判定

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CBED法:円錐状に収束した電子線を試料に入射するとディスク状に広がった回折パターンが得られます。回折ディスク内部の電子強度分布は色々な方向から入射した電子線の回折強度(ロッキングカーブ)に対応しており、その模様などから結晶の構造や対称性などの情報を引き出す手法です。

極性: ウルツ鉱構造を有するGaNは p1015_4.gifp1015.gif方向が区別されます。
p1015_4.gif方向をGa極性 、p1015.gif方向をN極性と呼びます。極性は、結晶の成長メカニズムを理解する上で非常に重要と言われています。
 

CBEDの法イメージ
GaNの結晶構造

MOVPE法により成長したGaNの極性判定を行った例

MOVPE法でサファイア上に成長したGaNは、通常Ga極性を有すると言われています。最近非常に高品質で表面が平坦なGaNの断面TEM像を観察しました (図中にCBEDパターン測定個所2点を示します)。
観察したCBEDパターンをシミュレーションと比較し、本試料がN極性であると判定されました。 本実験から、N極性で極めて高品質なGaNを成長できることを初めて明らかにしました。 (この極性判定結果はCAICISSの結果とも一致しています)

GaNの断面TEM像
GaNの断面TEM像
測定点A、BでのCBEDパターンと計算パターンの比較
測定点A、BでのCBEDパターンと計算パターンの比較


T.Matsuoka, H.Takahata, T.Mitate, S.Mizuno, and T.Makimoto: "Polarity of GaN Grown on Several Substrates by MOVPE", 8th Wide-Bandgap III-Nitride Workshop, MPos-10, (Richmond, U.S.A., 2003), to be submitted in J. Cryst. Growth.
 

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