グラフェンの高分解能断面TEM観察はグラフェンの成長後の層数評価などに有効です。グラフェン(graphene)とはその電子移動度の高さからタッチ・パネルや太陽電池向けの透明導電膜といった半導体材料をはじめとして様々な分野への応用が期待される物質の一つです。
SiC基板上で成長した2層グラフェンシート
グラフェンを断面方向から観察することにより、層数、平滑性などの評価を行うことができます。グラフェンのTEM観察例を右図に示します。試料の任意の場所を加工、観察することができるので将来デバイス等に加工された微小領域の場所指定にも適用できます。
しかしながら、グラフェンは断面方向からの電子線入射に弱く、TEM観察中に試料が変質してしまいます。
弊社ではグラフェンのTEM観察における加速電圧、試料厚さなどの諸条件の検討を行い、実際の試料作製、観察に反映させております。
SiC基板上で成長した2層グラフェンシートの
高分解能TEM像
高分解能TEM像
熱酸化Si基板上に転写された1層グラフェンシートの
高分解能TEM像
高分解能TEM像
弊社ではNTT研究所の様々な材料分析から得た試料作製条件、観察条件等の技術、経験を有しております。半導体材料のTEM観察についてお気軽にご相談ください。
TEM:Transmission Electron Microscope 透過電子顕微鏡
お客様の声
- 自社で観察したが何故かグラフェンが見えなかった。 念のためこちらで見てもらったところ、層数がしっかりと観察できプロセスの適正化に役立った。